朗読「碧の泉の銀の森」(90秒〜)


タイトルの読み「あおの いずみの ぎんの もり」


ルール

・語尾変OK

・使用の際には下にコメントを残していただき、使用先で「(台本のタイトル)」 「まつかほの台本」(もしくは「作者まつかほ」)を明記してください。このホームページのURLも併記してくださると嬉しいです。

・使用場所のリンク等を貼ってくださると僕も聞きに行けるので助かります!

・BGMはご自由につけていただいて構いませんが、BGM作者様がいる場合には許可を取ってからつけてください。

・読めない漢字はご自分でお調べください。

・詳しくは台本使用に関する注意事項をお読みください。

 


少女は語る

この世に「同じ時代(とき)は無かった」と


少女は歌う

未来は「現在(いま)が成()す音楽だ」と


その小さな泉には多くの物語がある


魔女の呪い

聖なる守護

悪魔の罠

神の楽園


しかし

「そのもの」を見た者は誰1人として居ない


死の森

生きて戻っては来られない場所


楽園の森

外に戻りたくなくなる場所


人々の噂は山を越え海を越え、時代(じだい)も越える


言葉を越え、人種を越えても

真実が陽()を浴びることはない


なぜなら

「そこには居ないから」


少女は踊る

裸足でも赤い靴を履いてても「終焉(しゅうえん)は来ない」と


「この世」と「かの世」を繋ぐと言われる神秘の場所で


ひときわ大きな木の幹(みき)に眠る


長いまつ毛と銀髪を細く透き通るような身体にまとわせて


少女は憂う

迷い子(まよいご)は道ではなく「命に迷い、ここに来る」と


永遠を手に入れても

時刻(とき)が止まることはない


陽の光も月の光も届かぬ、時刻(とき)の無い命では

嘆くことすら忘れてしまう


「その時、あなたは心の底から笑えますか?」


少女は笑う

あなたが存在の意味を問う時

「わたしはそばで、水音(みずおと)を立たせる」と


時間は目安です。

碧暗い森の影を縫うように踊り隠れする、銀色の少女
あなたのお声で、少女を踊らせてください。