朗読「蝶の涙に滴るナナホシ」(90秒)


ルール

・性別、一人称、語尾変OK

・使用の際には下にコメントを残していただき、使用先で「(台本のタイトル)」 「まつかほの台本」(もしくは「作者まつかほ」)を明記してください。このホームページのURLも併記してくださると嬉しいです。

・使用場所のリンク等を貼ってくださると僕も聞きに行けるので助かります!

・BGMはご自由につけていただいて構いませんが、BGM作者様がいる場合には許可を取ってからつけてください。

・読めない漢字はご自分でお調べください。

 ・詳しくは台本使用に関する注意事項をお読みください。

 


 

色恋、なんてもんは

外野がどうこう言ったところで

無粋無骨(ぶすいぶこつ)の真骨頂ってなもんで

当人には一向に響かないもんなんでさぁ

 

色恋沙汰ってのは差し詰め

花と蝶のようなもんです

 

一度でも蜜の味を知っちまったら

例えそこに自分を喰らう天敵が居たとしても

心が身体を向かわせちまう

 

そして

一度でも花粉を運ばせちまったら

例え他の花に目移りする蝶にヤキモキしても

心も身体も依存しちまう

 

たまにね

そんな花と蝶が妬ましくて

害虫が沸くんでさぁ

手前らの醜さの腹いせに

花を食っちまうんですよ

 

そいつらはアブラムシって言いやしてね

まぁなかなかに美味いんですよ、これが

 

あっしは色恋沙汰には興味ありやせんが

せめて害虫くらいはとってやろうかってね

腹も満腹になりやすし

邪魔する奴も居なくなるってなもんで

 

花が居なきゃ蝶は幸せにはなれやせん

あっしが蝶のためにできるのはこんなことくらいしかありやせんから

悔しいですがね

 

さて

おまえさんはどんな味がするのか

その引きつった醜い顔と一緒に

楽しむことにしやすかね

 

あっしの大事な蝶を悲しませた代償は

命をもって払ってもらいやすよ


時間は目安です。

 

色恋に興味がないと言ったテントウムシは

誰よりも色恋に長けていたのかもしれません…