朗読「手を振りほどいたのは」(90秒〜)


ルール

・一人称、語尾変、性別変OK

・使用の際には下にコメントを残していただき、使用先で

「(台本のタイトル)」 、「作者まつかほ」

を明記してください。

このホームページのURLも併記してくださると嬉しいです。

・コメント欄に使用場所のリンク等を貼ってくださると僕も聞きに行けるので助かります!

・BGMはご自由につけていただいて構いませんが、BGM作者様がいる場合には許可を取ってからつけてください。

・読めない漢字はご自分でお調べください。

 ・本文のコピペは禁止しております。どうしても必要な場合はお問い合わせください。

・詳しくは台本使用に関する注意事項をお読みください。

 

 

以下本文


小さい時に誰かと約束した。

「君が本当に辛い時にまた会おう。でも、努力を怠る人の前には現れない。君がどうしようもなく歩けなくなった時、私が力を貸そう……

 

とうとうあなたは現れなかったね……

私は努力してきたよ。できることは全部やったよ。

どんなに辛くても、約束を守ってきたんだよ。

 

どうせ夢でも見たんだよ。

 

あぁ……そうかもしれない。

私は頭に響く声に返事をした。

 

会いたかった。ただ会いたかった。もう一度会って、話をしたかった。

 

幻かもしれない。

そうだ。あの時、本当の私は煙となって消えたのだ。

その時現れた幻に私は縋って、生きているつもりになっていただけだ。

 

走馬灯を持った私はとうに居ない。

 

そろそろ、地面にキスをして眠ろう。

 

「君がどうしようもなく歩けなくなった時、私が力を貸そう。君が生きることを諦めない限り。」


時間は目安です。

いつだって、本当は誰かが手を差し伸べているのに、気づけないんですよね。